C.S.
生物資源科学部卒業
2020年入社
技術1部2課(ため池設計)
水害や農業に関係する「ため池」の調査や工事設計を担当。
未経験からCADを学び、自分のペースで成長中です。
ため池の状態確認から、修繕工事に必要な設計図の作成まで。
私が担当しているのは、ため池の設計業務です。主に県や市からの依頼を受け、ため池に問題や危険がないかを現地に行って調べます。測量のスタッフと協力して寸法を測り、地震や大雨による崩れ、構造物の劣化といった実態をチェック。ため池の中に備わる、水源から用水路などに水を供給する「取水施設」や、雨水を安全に流下させる「洪水吐」(こうずいばき)といったさまざまな施設についても、漏水や決壊の恐れがないか調査します。
ため池の調査結果に基づいて行政が改修事業を検討することになったら、費用を算出するために「基本設計」を行います。さらに実際の工事が決定すると「詳細設計」に入り、報告書・図面を発注元へ納品するまでが業務となります。
私が担当してきた中で、小さいため池だと水深は1m
くらい、水面の広さは900平米前後で、これくらいだと全体を見渡せる大きさです。もっと大きいため池だと、谷の奥へ広がっていくようなものもあります。優先的に確認しているのは、下流に民家があるなど、人命に関わる場所。多くは農業用のため池で普段は使われていませんが、雨が少ない季節には貴重な水源として利用されています。地域の暮らしを支える仕事だという実感がありますね。
ため池の確認、基本設計、詳細設計と3段階のステップを終えるまでは数年単位の期間を要するため、間が空くと記憶が曖昧になってしまうことがあります。そのため、必ず前回の報告書を振り返り、きちんと確認してから着手するようにしています。1枚1枚の設計図が完成して区切りが付くと、達成感があります。
遠慮なく相談できる社風だから、CADもゼロから覚ることができました。
共和コンサルタントに就職した理由は、行政の委託業務が多くて安定している点や、自宅から近く転勤がない点などの条件面が大きかったです。説明会で感じた、いい意味でラフな雰囲気も決め手だったと思います。社長自ら気さくに私の地元のお祭りの話題を振ってくださり、緊張せずに話すことができました。大学で生物環境工学を学んでいたため、農業用ため池に強い会社だと聞いて親近感を抱いたのもあります。
入社当時はCADどころかパソコンも最低限レベルでしたが、今もお世話になっている先輩が隣の席に座ってイチから教えてくれました。質問がしやすいように、年齢が近い先輩を教育係に付けてもらえたのだと思います。仕事内容だけでなく、「こういうケースで困った場合はあの書類に載っているよ」などと対処法も伝えてくれるので、自力でも調べられるように成長していると思います。まず自分でいろいろと試して、上手くいかないときは「この場合はこうするとよいでしょうか?」というようにいくつかのパターンを想定して聞けるようになりました。
自分が手がけたため池が完成するのを楽しみに、スキルアップしていきたいです。
共和コンサルタントは、毎日早く帰宅する人が多いですね。17時半に終業のチャイムが鳴り、18時頃にはほぼ誰もいなくなります。私もたまに役所や地権者の都合で時間外に出かけることがある程度で、ほぼ残業はしていません。設計図が納期に間に合うなら、基本的には自分のペースで仕事を進めることができます。
自分次第で効率アップも可能なので、徐々にできる仕事の幅を広げていきたいです。弊社は資格手当が厚く、これまでに、農業用ため池管理保全技士と測量士の資格を取りました。今後もいろいろな資格を取っていけば、有資格者に依頼をしている業務も自分で完結できるようになります。
ため池の修繕は長い期間がかかるため、私が担当した池の工事はまだ始まっていません。私たちの業務は発注元に設計図を納品して完了ですが、その先の工事まで終わると感慨深いそうです。現場を見に行った上司がうれしそうに話を聞かせてくれるので、私も自分の手がけたため池が完成した様子を見られる日が来るのが今から楽しみです。